CBT方式の電気工事士筆記試験レポ

電気工事士の筆記試験では、令和5年度からCBT方式が選択できるようになりました。これまでの筆記試験とは違い、コンピュータで試験問題の結果を入力して自動採点されます。CBT方式が選べるようになったことで、自分に都合のよい日時、場所で試験を受けやすくなりました(参考:資格の学校TAC)。今回、CBT方式で試験を受けてきたので、どんな感じだったのかレポートしていきます(もちろん、試験問題の内容については触れられません)。

CBT方式で試験を受けるまで

インターネット申込みで電気工事士の受験を申し込むと、CBT方式を選択できる期日が近づくとメールが送られてきました。このメールから、電気技術者試験センターのホームページにログインして、CBT方式を選択、希望する受験日時と場所を選ぶことになります。受験日の前日には、リマインダーメールも送られてきました。

CBT-Solutionsの受験者用ウェブサイトで、電気工事士筆記試験のCBT方式の体験版を利用することができますので、リハーサルに使っておくと良いと思います。

 

CBT方式の体験版

準備していく物

試験会場には、私物は写真付き身分証明書しか持って入ることはできません。スマートウォッチでない腕時計、筆記用具、ペットボトルなども持ち込めません。ですので、最低でも身分証明書だけ忘れないようにしておくだけで良いでしょう。受験の番号やIDなども、特に必要ありませんでした。

申し出て認められれば、目薬とハンカチ・ティッシュを持ち込めるようです。

試験前後の様子

テストセンターの様子

受験会場であるテストセンターに着いたら、まずは受付です。受付に人がいて、身分証を提示して受付の手続きをしました。受験開始時間は指定されているがそれほど厳密ではないようで、入室したらすぐに試験を始めるよう言われました。時間は試験中に、モニターに表示されるので、時計はなくても不便はありません

水などの飲み物、シンプルな腕時計も持ち込み禁止で、試験をする部屋に持ち込んで良いのは身分証とロッカーキーの鍵、受付で渡される説明書1枚とボールペンだけとのことです。財布やスマホ、参考書などすべての荷物はロッカーに入れて、試験会場に入室します。中では何人もの人がすでに試験を受けていました。漢検や簿記など、電気工事士以外の試験を受ける人も同じ部屋で受験していました。誰がどの試験を受けているかは、ほとんどわかりませんでした。試験室には、パソコンがあるデスクが並んでいて、それらが高めのパーティションで仕切られていました。一人分のスペースは広いとは言えないが、試験を受けるには十分だと感じました。

試験を始める人、終わった人が部屋を出入りするので、完全に静かではありません。マウスをクリックするカチカチいう音が響く程度には静かでした。新品の使い捨て耳栓が机に置かれていました。耳栓を使用すると、周りの音が気になることはありませんでした。

受験中に気になったこと

メモ用紙は最初にA4用紙1枚だけ渡されます。呼び出しボタンを押して担当者にお願いすると、2枚目以降ももらえます。計算問題や配線図を丁寧に書いたりすると、1枚では足りないかもしれません。

配線図問題は図が拡大できるので、細かい図が読みにくい人には良いと思います。3色(赤・青・黄)のマーカーでマウスを使って図に書き込むこともできました。図の操作は予想していたより、かなりスムーズにできました。ただし、モニターの配線図上で消したり、細かい字を書いなど精密な操作はできません。複線図は手元のメモ用紙に書き込むことになります。試験会場で貸し出しされたのは油性ボールペンでした。普段水性ボールペンを使い慣れている人には、書きづらいかもしれないと思いました。ボールペンはインクがよく出て、困ることはありませんでした。もし不具合があっても、申し出れば替えてくれると思います。
ただし、複線図をボールペンだけで書くのは難しかったです。間違ったり、書き直したくても消すことができず、メモ用紙が汚れていくことになります。書き直すのも時間がかかります。

試験が終わると、モニターに結果が表示され、それを印刷して終了になります。印刷した結果は試験室から出て、受付で受け取ることができました。

受験して気づいたCBT方式のメリット・デメリットまとめ

メリット

  • 細かい図を拡大して見られる。乱視なので、大変ありがたいです。
  • 試験の結果がすぐわかる。合格・不合格は出ませんが、試験後すぐに正答数が表示されますので、電気工事士試験のように配点がわかっていれば自分で判断できます。
  • 都合の良い日時に受けられる。3週間程度の期間で、受験日時を選べます。テストセンターも、従来の筆記試験会場より多いようですので、受験場所の選択肢も増えました。
  • 準備する物が少ない。筆記用具や時計など、最近はなんでもスマホで代用してしまうのであまり持ち歩く習慣がないので、ほぼ手ぶらで受験できるのは便利です。

デメリット

  • 答え合わせができない。正答数がわかるだけで、どの問題を間違えたのかがわからないですし、メモ用紙を持ち帰ることもできないので、自分で答え合わせをすることができません。
  • 試験用紙に直接書き込みたい。モニター上で図上にメモできますが、直接紙に書き込んで行きたい人も多いと思います。
  • 複線図をボールペンで書かなくてはいけない。消しゴムが使えない状態で複線図を書くのは、なれていないと大変だと思います。私は何度も書き直しました。

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