大学の1・2年生で物理を履修する大学生にとって、「ファインマン物理学」は鉄板の1つです。この教科書全3巻の英語版が、ネットで無料公開されているので必読です。
英語と言っても、ファインマンの英語は簡単な単語ばかりでかかれており、むしろ翻訳版の日本語の評判が悪いので英語で読むことをおすすめします。
ここで手に入る、「ファインマン物理学」
以下の2箇所でpdfがダウンロードできます。どちらも同じ内容です。
http://www.feynmanlectures.caltech.edu/
http://www.feynmanlectures.info/
日本語版では全5巻で、
- 力学
- 電磁気学
- 光・熱・波動
- 電磁波と物性
- 量子力学
となっていますが、英語版の方は全3巻で同じ内容です。つまり、
- 力学・光・熱・波動
- 電磁気学・電磁波と物性
- 量子力学
と日本語版とは違う順番でまとまっています。
「ファインマン物理学」とは
著者のリチャード・ファインマンは、1965年にノーベル賞を受賞した天才科学者ですが、研究だけではなく講義がわかりやすいことでも非常に有名でした。ファインマンの講義の評判を聞き、アインシュタインなどの著名な科学者もその講義を聴講しに訪れたそうです。
そのファインマンが、バークレーで物理学の講義をした内容を元にしたのが本書です。平易な言葉で描かれており、初学者にもわかりやすいのが特徴。一方で、物理学の真髄を学生に見せようという気合も感じられる名著です。
無料で配布されているのは英語版ですが、ファインマンの英語は簡単な単語ばかりなのでそれほど苦労せずに読めます。日本語に翻訳されたバージョンも販売されていますが、Amazonでは日本語訳がおかしくてかえってわかりづらいという評判です。英語の勉強も兼ねて、英語版の方を読んでみてはいかがでしょうか。もしくは、日本語版と英語版を突き合わせて読むのもおもしろいかもしれません。
余談ですが、同著者リチャード・ファインマンのエッセイ集「ご冗談でしょう、ファインマンさん」も名作として知られています。こちらは勉強や研究のことが全くわからなくても読める日常の話題ばかりで、破天荒なファインマンの生き方がおもしろいので息抜きにおすすめです。